アートセラピスト養成講座、ムーブメントとヴォイス、アートピアにて。
鏡付きの板張りの練習室は、ダンス好きの私にはテンションの上がる空間だけれど、鏡で自分の全身を見るのって、慣れない人には抵抗がある。自分のからだを認めて愛する始めは、ありのままを「見る」ことから。
床を転がるところから、だんだん大きな動きへ。場所の様子を確かめながら、次第に一人の動きから他者と関わる動きへ。からだの内側から湧いてくる動きは、もうこれで歴としたダンス。お腹が出ていようが、からだが硬かろうが、内側から出る動きは例外なく美しい。
お昼のオシャレなカフェランチを挟んで、からだから「声」を生み出すワーク。無理のない声の出し方は、自分のからだを反響板にすること。力んで大声を出さなくても、自分のからだに響く声は誰かに届く。お互いの声に耳を傾けると、そこに自然なハーモニーが生まれる。「協和音」は、からだが気持ち良く感じる響きのことだ。言葉のないコーラスは美しい。
誰もがこんなに美しい声とからだを持っている。自分のからだを愛することは、自分を愛すること、声を愛することは、伝える気持ちを愛すること。
ご参加者のほとんどが普段やり慣れない初めての体験だったのに、実に自由で美しい表現だった。仕上げは絵を描いてシェアリング。私たちは文字に書ける言葉だけでなく、有機的で豊かな、それぞれの「コトバ」を持っている。絵というコトバ、ダンスというコトバ、ヴォイスというコトバ…。
おしゃべりが得意でなくても、自分の得意な「コトバ」で、もっと多くの人に語りかける手立てはある。それを発見するのも、アートセラピーの極意だ。
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美沙落合
一般社団法人日本イーブンハート協会 代表理事
イーブンハートスクール校長
心理カウンセラー、フィトセラピスト、アートセラピスト
イベントプロデューサー
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