桜山喫茶ブルーツリーにて、午前は交流分析アドバンス講座、午後はエンデの「モモ」に読む生き方講座。

交流分析では、アドバンス前半の最終講義。

この半年間で起きた出来事と交流分析での学びの振り返り、ストローキング・プロフィールのチェックリストを使って、他者からのストロークをどう受け止め、どんな時に自分がストロークを発信しているかを知る。

特に、他者からのネガティブな刺激に対してどう反応しているか、また自分がストロークを欲している時に、遠慮なく人に求めることができるかについて話し合う。

「モモ」では、いよいよ時間の国にモモがたどり着き、「時」というものの本質に触れる。この章は物語の中で最も美しく、印象深い下りだ。

「時」とは生き物の持つ命そのもの。あらゆる命は、それぞれ固有の「時」を持つ。そのリズムは違っても、個々の命がその本分を生き切ることが、全宇宙の調和に繋がっている。誰かの時に無理に合わせることが、本物の調和ではない。

また聖書の言葉に「全てのことには時がある」とある。物事が大きく動くには「時が満ちる」必要がある。その「時」を敏感に感じ取り、逃すことなく捕まえることのできる人は、きっと無理をしなくても自己実現していけるのだ。

先日の同友会グループ会の懇親会の席で、ある方が「営業をやっていると、物事がきまるのに、この一瞬のタイミングを逃したらダメだ、という時がある。早すぎても遅すぎてもいけない。それを直感でわかる人は、好成績を上げられる」とおっしゃった。

時を感じ取るセンサーは、どんな仕事をする上でも重要だという語り合いに深く感銘を受け、ああ、今日ここへ来たのは、この言葉を聴くためだったか、と思った。今日の授業の内容は、このお話ともシンクロしていると感じた。

心理療法をやっていくには、その「時」というものに敏感でなければ務まらない。今この瞬間にこの言葉をかけなければ、クライエントの深い洞察に繋がらない、その一瞬を取り逃がしたら、もう一生その時は訪れないかも知れないという瞬間がある。それを感じ取る能力を有した者が、プロとしてやっていける。

この職業で鍛えた直感力は、今後他の分野でも発揮できるのではないか、と考えたら、これからの私の人生もなかなか捨てたもんじゃない、と希望を持つことができた。

自分を、そして他者を信じ、どこまで本気で向き合えるか、魂の声に触れるか、それが人生の要のように思う。

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美沙落合

美沙落合

一般社団法人日本イーブンハート協会 代表理事 イーブンハートスクール校長 心理カウンセラー、フィトセラピスト、アートセラピスト イベントプロデューサー