もうすぐ12月。ここ数年ずっとそうだが、人様の無償の愛がただひたすら有り難い。
私は幼い頃から過酷な環境に育ち、根本的なところでは他人を容易に信じないし、期待もしない習慣がついた。でもその分却って、親にすらかけてもらえなかった愛情や思いやりを、他人様から予期せず受けると、いっぺんずつ有り難くて泣けてくる。そんな日の来ることを、若い頃の私に教えてやりたかった。
一人で何でも片付けようとするのは、私の防衛に過ぎない。裏切られたと感じて心が傷つかないように、誰にも期待せず、侮辱的な扱いを受けても、理解されなくても、世の中そんなもんだと割り切ってきた。いじめ、有形無形の暴力、セクハラ、人の剥き出しの悪意も嫌というほど見てきた。若い頃は猛獣とか女傑とか噂され、上司の机を叩いて怒鳴ったことも一度や二度ではなかった。いつも何かと戦っていた。強いわけじゃなく、単に頑なで捨て身だっただけだ。
一生独り身を決め込んでいた私が、思いがけず伴侶を得て、子をなすことになってから、人生は一変した。会う人会う人に愛情をかけて頂き、私のそれまで見てきた世の中は、狭い一部に過ぎないと知った。私は人の好意を信じ始めた。
今、私の目まぐるしく変わる人生の、何度目かのチャンスが訪れているのを感じる。私が変わっていくのと同じように、また人も変わる。今理解されない人にも、いつか理解される日の来る希望を信じて、本気で人の懐に飛び込んでみようと思っている。
辿ってきた過去の違う、別々の脳みそを持つ私たちが、理解しにくいのはお互い様のこと。言葉を尽くし、行動で裏付け、わかられる努力を諦めてはいけない。どのような過去を背負っていても、人は変化し、望む人生を送れることを、我が身をもって証明したい。
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美沙落合
一般社団法人日本イーブンハート協会 代表理事
イーブンハートスクール校長
心理カウンセラー、フィトセラピスト、アートセラピスト
イベントプロデューサー
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